眼を開いたら観音様の笑顔が見えた
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作成日時 : 2009/01/14 20:41
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いよいよ麻酔液の注入が始まった。と思った瞬間、
両腕に力が入る。
「しまったっ!ショック死するのではないか?」
不安が過ぎる。いやに時間がかかる。麻酔液の入れ過ぎ
ではないのか?体中の力が抜けていく。
「麻酔が利いてくるまで、このまま待っててください」
先生が立ち去ったあと、自分の来し方が走馬灯のように
現れては消える。呼吸が苦しい。
このままでは死にたくない。あの人、この人に罪滅ぼしを
しなければならない。
「痛かったら手を上げて合図をしてください」
遠くで聞こえる。もう、手を上げて帰りたい。処置が始まるのだ。
万事休すだ。
穴を穿ち岩石を砕くドリルの音に失神しそうだ。いつでも
合図できるように掌を開いて身構える。
やっと静かになった。先生が女の助手と何か話をしている。
失敗したのではないか?
「口を濯いでください」
無事だったようだ。歯の型をとるころはすっかり平静を取り戻した。
仰向いたまま眼を開いたら観音様の笑顔が見えた。
次回は19日の10時30分。
中央大学でショッキングな殺人事件が起きたようだ。
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